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公益財団法人日本文化藝術財団 第16回「創造する伝統賞」受賞者を発表

《Interface vol.11》 2022 制作:佐藤静恵(メトロポリタン美術館アジアンアートコレクション収蔵)

公益財団法人日本文化藝術財団が、ガラス工芸作家の佐藤静恵(石川県金沢市)と雅楽演奏団体Naoyuki MANABE GAGAKU Ensemble(東京都中野区)を、第 16 回「創造する伝統賞」の受賞者として決定した。授賞式は2025年2月13日(木)に東京の明治記念館にて開催予定で、受賞者にはそれぞれ賞金100万円が贈呈される。

「創造する伝統賞」は日本の伝統文化や現代芸術の分野において著しい貢献をしているにも関わらず、その存在や活動が広く一般に知られていない、または、活動実績がありさらなる飛躍が期待される実技者、研究者、技能者を顕彰することを目的としたもので、1993年の財団設立以来、別名で開催されていた時期から今回までを含めると、受賞者は通算108名/団体に上る。

受賞者のガラス工芸作家 佐藤静恵は、多摩美術大学美術学部工芸学科ガラス専攻を卒業後、シドニー大学シドニーカレッジオブアート スタジオアートコースに留学。筑波大学大学院、金沢卯辰山工芸工房を経て、現在、東京藝術大学大学院に在学中。国内の受賞歴も複数あり、2024年には作品がニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵された。選評では、作品の独自性のみならず、論文・留学等のさまざまな活動も評価された。

雅楽演奏団体 Naoyuki MANABE GAGAKU Ensembleは、雅楽演奏家の真鍋尚之の呼びかけで集まった若手演奏家によって2020年9月に結成。宮内庁式部職楽部・歴代首席楽長からの指導や共演で研鑽を重ね、野外演奏などの活動も行なっている。選評では、伝統に基づいた新しい雅楽の可能性を提示する活動が評価された。

第17回「創造する伝統賞」の募集も今春に告知が予定されている。

 

◾️関連情報

第16回創造する伝統賞 受賞者
佐藤 静恵(ガラス工芸作家)
Naoyuki MANABE GAGAKU Ensemble(雅楽演奏団体)

第16回創造する伝統賞 選考委員
池内 務(株式会社レントゲンヴェルケ 代表取締役/レントゲン藝術研究所準備室代表)
大野木 啓人(空間演出家/京都芸術大学 教授)
唐澤 昌宏(国立工芸館 館長)
倉方 俊輔(建築史家/大阪公立大学 教授)
古山 正雄(前国立大学法人京都工芸繊維大学 学長)
茂手木 潔子(日本音楽研究家/上越教育大学 名誉教授)

公益財団法人日本文化藝術財団
https://jp-artsfdn.org/

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KOGEI STANDARD

編集部

KOGEI STANDARDの編集部。作り手、ギャラリスト、キュレーター、産地のコーディネーターなど、日本の現代工芸に関する幅広い情報網を持ち、日々、取材・編集・情報発信を行なっている。