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日本和文化振興プロジェクト「第2回日本和文化グランプリ」受賞者発表

グランプリ受賞 《Chiritori×Houki》 羅琪

様々な分野の企業、協会、自治体が協業し、持続可能な日本の和文化発展の仕組みを構築・確立するため2020年に設立された一般社団法人 日本和文化振興プロジェクトは、昨年に続いて「第2回日本和文化グランプリ」を開催し、グランプリ1作品、準グランプリ2作品、優秀賞2作品、計5作品の受賞を発表した。日本和文化グランプリは、国籍や居住地を問わず、和文化に携わる国内の企業・団体・個人を対象に、日本が誇る優れた作品を顕彰するアワードイベント。業界内の序列や慣習に捉われない選考や、和文化の次世代の担い手である職人・アーティストにスポットを充て、作品が実際に認知され、受賞者の飛躍に繋がる仕組みづくりを掲げている。

今回グランプリを受賞したのは羅琪氏作《Chiritori x Houki》。職人技術によって作られた吊るせる松本箒とちりとりのセットは道具としての優れた機能性のみならず、作り手の美意識が細部にまで行きわたったデザイン、洗練された佇まいが高く評価された。審査はシャネル合同会社 会長リシャールコラス氏、モデルの秋元梢氏など各界で活躍する多彩な審査員11名が務め、選考は作者に関する情報などは伏せ、作品から受ける力を審査員全員で繰り返し討論し決定された。審査委員長の三田村有純氏は「和文化とは何かが2回目にして明確になりました。応募作品はいずれもレベルが高く確かな技術と創作への豊かな感性、哲学を合わせ持ったものでした」と受賞評価総論に寄せている。

今後は入賞作品の羽田空港での展示販売などを実施し、受賞者が持続的に活動できるよう継続してサポートを行なう。第3回の開催情報も2022年11月に情報公開が予定されている。

 

■ 「第2回日本和文化グランプリ」受賞者

〈グランプリ〉
塵取り・箒 《Chiritori×Houki》 羅琪

〈準グランプリ〉
漆芸 《Ether》 佐々木岳人
酒器 《和nagomiの酒器》 藤田和

〈優秀賞〉
カウンターテーブル 《Floating Boat Counter ―舟のように浮かぶカウンターテーブル―》 児玉理文(一級建築士)、石川大樹(一級大工技能士・二級建築士)
折りたたみ式正座補助椅子 《patol stool SEIZA》 平山日用品店 平山和彦・真喜子

 

■ 「第2回日本和文化グランプリ」概要
オフィシャルサイト:https://jcpp.jp/
主催:一般社団法人 日本和文化振興プロジェクト

審査委員長:
三田村有純(東京藝術大学参与、名誉教授/漆芸家/日展理事)
審査委員:
リシャールコラス(シャネル合同会社 会長)
秋元梢(モデル)
秋元雄史(練馬区立美術館館長)
上杉孝久(日本食文化会議理事長/上杉子爵家九代目当主)
襟川文恵(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団/横浜美術館渉外担当リーダー)
大倉源次郎(能楽小鼓方大倉流十六世宗家)
片平秀貴(丸の内ブランドフォーラム代表)
田中里沙(事業構想大学院大学学長)
長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長/東京藝術大学大学院教授)
堀越英嗣(芝浦工業大学名誉教授/建築家 堀越英嗣ARCHITECT 5 代表)

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KOGEI STANDARD

編集部

KOGEI STANDARDの編集部。作り手、ギャラリスト、キュレーター、産地のコーディネーターなど、日本の現代工芸に関する幅広い情報網を持ち、日々、取材・編集・情報発信を行なっている。