東京 台東区で伝統工芸品「銀器」の制作販売を手掛ける「日伸貴金属」の銀師（しろがねし）・上川善嗣さんの起案により、体験型のクラウドファンディングサイト「Zenes（ゼネス）」にて、銀器の魅力と技術を後世に残すためのプロジェクトが開始した。申込期間は2022年3月28日(月)まで。

支援へのリターンは、工房で職人とともに銀製リングやぐい呑みなどの制作が体験できるプランの他、職人が作る純銀アイススプーンや限定品の純銀タンブラーが受け取れるプランなど、充実した内容となっている。特に体験プランは、東京銀器の歴史や背景、技法について職人から直接説明を受けながら制作を体験できる貴重な機会となる。

日伸貴金属は、江戸時代末期から続く銀師の技術を継承する、歴史ある工房だ。しかし年々職人が減り、新型コロナウイルスの流行による売上の縮小、原材料費の高騰など、さまざまな課題に直面している。本プロジェクトは、それらの課題を打破するべく試みる新たな挑戦。「今回の取り組みを、銀器を知っていただき、関心を持っていただくきっかけにしたい。できたら、実際に手に取って銀器の良さを体感していただきたいです」と上川さんは語る。

銀器の魅力のひとつは、使い手が育てていくことができる点にある。使い続けるほどに味わいが深まり、「いぶし銀」といわれる風合いを生む銀器には、実用性と美しさを兼ね備えた日本特有の「用の美」の精神が生きている。「長く使っていただきたい」という職人の想いに、この機会にぜひ触れてみたい。

■ 関連情報

・クラウドファンディング　プロジェクトページ
https://www.zenes.jp/projects/nisshin-kikinzoku

・日伸貴金属
〒111-0055 東京都台東区三筋1-3-13 伊藤ビル１階
TEL: 03-5687-5585　FAX: 03-5687-5679
E-mail: info@nisshin-kikinzoku.com
オフィシャルウェブサイト：https://www.nisshin-kikinzoku.com/