インタビュー:陶芸家・加藤亮太郎
VOICE VOL.7
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光井威善さんは、広島県出身。子供の頃から、図工や体育が好きだったという。ものづくりへの興味から大学で工芸を専攻し、なかでも最も複雑で難易度が高いと感じたガラス作りに興味が深まっていった。
その後、富山県にあるガラス工房に就職。学生時代に自由な作品づくりに集中していたため、仕事としてのものづくりに苦労した。「どんなガラス職人を目指すのか」と自問自答する中で、見つけた答えは自分の中にあった。光井さんは、色弱のため、色の認識がしづらい。そのことが、長所となった。色を認識しづらい一方で、様々な色を使いたがる自分を見つめるなかで誕生したのが「Silence」シリーズだ。この商品をきっかけに、2016年に独立。特有の色使いと形状へのこだわり、そしてガラスの表面を削ったり掘ったりする緻密な加工で、「硬いガラスを柔らかく見せる」という独自の表現を生み出していく。
自分の名ではなく作品がいろいろな人に伝わっていくことが喜びと語る光井さんは、人の手が生み出すものに宿る特別な力を信じている。