『谷穹 抽象と静寂』展覧会レポート
展覧会・イベントレポート VOL.30
展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
富山県
2024.12.7 – 2025.6.1
富山市ガラス美術館
2024.12.11 – 2025.3.2
清水三年坂美術館
2024.12.17 – 2025.3.2
京都国立近代美術館
東京都
2024.12.25 – 2025.1.6
日本橋三越本店
小坂玲央さん智恵さん夫婦は、漆器の専門学校の木曽高等漆芸学院の同期生として出会った。2009年に結婚。玲央さんの実家である漆器店を夫婦二人で受け継いだ。
現在、玲央さんが家具作りを、智恵さんは漆の絵付けを主に担当している。二人は普段、商品の企画や営業を共にしているが、どちらも譲らない職人タイプ。意見を交わしあうことで、新たな世界を作り上げていく。例えば、同店のオリジナル漆硝子ブランド「百色 – hyakushiki」の立ち上げの際は、二人の意向は平行線を辿ったまま、「最後はデザイナーさんがうまくまとめてくれました」と笑いながら当時を振り返る智恵さん。しかし二人の理想の背景には、受け継いだ伝統をきちんと守りたいという共通した想いがあった。
二人の願いは同じ。「百色を国内外で広く知ってもらうことで、木曽漆器の産地に目を向けてもらいたい。それが若い人たちが集まるきっかけになってほしいのです」。