インタビュー:陶芸家・加藤亮太郎
VOICE VOL.7
展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
染革作家の原田賢一さんは、東京でファッションデザインを学んだ後、カメラアシスタントを経て、電機メーカーのデザイン部に就職。製品写真の撮影を担当していたが、写真界はフィルムからデジタルへの過渡期にあり、将来について考えさせられたという。
世間の流れに風靡されない、自分にしかできないものづくりがしたい。一度決めたらのめり込むタイプの原田さん。トレンドにそれほど影響を受けない革小物づくりへの挑戦が始まった。全国の専門家に教えを請いながら、革の加工と革染めの技術習得に励み、転身から早一年で、藍染め革小物のブランド「enku」を立ち上げた。
「常に新しい発見や組み合わせを考えています。これからも日本各地を巡りながら新たなものづくりをしていきたいです」と語る原田さんの探究はどこまでも続く。最近は草木染めの研究を始め、革の上で日本の四季の色を表現したいと邁進する。