公益財団法人日本文化藝術財団 第16回「創造する伝統賞」受賞者を発表
工芸トピックス VOL.32
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展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.2.7 – 2.11
しぶや黒田陶苑
東京都
2025.2.7 – 2.22
HULS GALLERY TOKYO
京都府
2025.2.7 – 2.22
桃青京都ギャラリー
東京都
2025.2.8 – 2.12
炎色野
文部科学大臣賞を受賞した《備前白泥混淆花器》は、岡山県備前を代表する陶芸家隠﨑隆一の手による作品。隠崎氏は、備前焼に伝統的に使われてきた良質な田土(ひよせ)が年々減少していることを鑑み、田土と数種の土をブレンドした「混淆土(こんこうつち)」を実験的に用いる作陶に取り組んでいる。混淆土を使った素地に白い塗り土を施し、無釉で焼成された本作は、深みのある表情と存在感で観覧者を魅了した。備前焼を未来につなぐため新たな備前焼に挑む、作家の独創的な表現が評価された。
日本工芸会新人賞を受賞した《硝子鶴首花入「凛然」》は、島根県出雲を拠点に活動するガラス作家、川邉雅規の作品。ガラスを幾層にも重ね合わせるオーバーレイという技法を用い、最後に削りを施すことで、大胆に層を表出させた。奥行きを感じさせるグラデーションが見事である。普段は現代アートの世界で活躍する川邉氏の、確かな技術力と芸術的感性は、伝統工芸の世界においても高い評価を得た。
2022年9月1日(木)〜10月23日(日)まで、来年の開催に向けてのクラウドファンディングプロジェクトが実施され、目標金額を大幅に上回る1,600万円以上の寄付金が集まった。日本伝統工芸展の開催継続を願う人々から、これほどの支援が集まったことは喜ばしいニュースだ。記念すべき第70回目となる来年の展覧会も待ち遠しい。
文:堤 杏子
■ 『第69回日本伝統工芸展』地方展予定
2022年
11月17日(木)~12月4日(日)
岡山県立美術館
12月7日(水)~12月25日(日)
島根県立美術館
2023年
1月2日(月・振休)~1月16日(月)
香川県立ミュージアム
1月20日(金)~1月25日(水)
仙台三越
2月1日(水)~2月6日(月)
福岡三越
2月15日(水)~3月5日(日)
広島県立美術館
3月9日(木)~3月14日(火)
大阪高島屋