『谷穹 抽象と静寂』展覧会レポート
展覧会・イベントレポート VOL.30
展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2024.12.12 – 12.25
セイコーハウスホール
石川県
2024.12.17 – 2025.2.24
国立工芸館
東京都
2024.12.18 – 12.24
日本橋三越本店
京都府
2024.12.21 – 12.29
essence kyoto
KOGEI STANDARDのリニューアルを記念し、小倉織の染織家である築城則子さんのインタビューが公開されました。
築城さんとの出会いは、2015年。築城さん自身がクリエイティブディレクターを務めるテキスタイルブランド「小倉 縞縞」とのご縁から始まりました。東京で行われていた国際見本市である「インテリアライフスタイル」にて美しい縦縞の生地に出会い、その後、小倉に伺い、そこで築城さんと出会うことになります。
私は、築城さんと初めてお話をさせていただいたときに、「KOGEI STANDARD」の構想をお伝えしました。その際に、「タイトルにKOGEIという言葉を使ってくれて嬉しい」と言っていただいたことを、鮮明に覚えています。日本工芸会にも所属し、自身の作家活動を通じて、「工芸」というものを深く体現し続けている築城さん。あのとき築城さんにそう言っていただいたことが、今でもどこかこのKOGEI STANDARDで文章を綴っていく上での気持ちの支えになっているような気がします。
私がいつも築城さんのものづくりから感じるのは、「意志」の強さです。独創性のあるデザインや草木染めによる美しい色糸の魅力はもちろんですが、根源にあるのは、先にある美しさを求めて前へと突き進むその姿勢なのだと思います。何かこの先に未だ見たことのない美が存在するのではないか。そう想い願う気持ちが、築城さんの一番の魅力なのです。
インタビューの中では、築城さんが映画の中で見た黒いターバンに惹かれ、アフリカに旅したことを語っていただいています。これまで感じていた魅力を確かなものとするような逸話でとても驚きあるお話しでした。
「海を超え、工芸に新たな道を」というコンセプトのもと、生まれ変わった「KOGEI STANDARD」。このサイトの名称に最初に共感してくれた工芸作家である築城さんにインタビューをさせていただいたことは、とても意味深く、新たな一歩に相応しい素敵なお話しとなったように思います。
(テキスト:柴田裕介 / 写真:須田卓馬)
・築城則子さんインタビュー
https://www.kogeistandard.com/jp/voice/noriko-tsuiki/