駿河竹千筋細工とソーラーテクノロジーを組み合わせた行燈《Sonnenglas® EN》が発売
新商品情報 VOL.21

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.4.5 – 6.22
静嘉堂文庫美術館
東京都
2025.4.8 – 5.6
五島美術館
2025.4.11 – 6.15
京都市京セラ美術館
2025.4.12 – 6.29
戸栗美術館
手びねりで成形した土に一つひとつ紋様を彫刻して焼成する『粒紋器』。その有機的な造形は、長い時を経た貝殻のようだ。彫られた紋様は、植物の葉にも、鳥の羽根のようにも見える。触れれば土のざらりとした感触。時間と空間、あるいは大地と生命といった、なにか人智を超えた雄大な存在を思わせる作品である。
坂倉新兵衛窯は、深川萩の伝統を背負う老舗の窯元である。当代の十六代坂倉新兵衛が、襲名前の坂倉正紘時代に制作した本作は、山口県の地元で採れる土の質感へのこだわりがよく表現された作品だ。作家の彫刻的な造形感覚のエッセンスが大いに効いている。これは坂倉氏が自身の陶芸人生を通して、土着の素材を軸とした萩焼を突き詰めながら新たな表現を探求する中で生まれたもの。萩焼の洋々たる可能性を示唆する、創意あふれる芸術である。現代の空間に泰然と在るその姿に、新たな地平を切り開く作家の眼差しが見えるようである。