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工芸トピックス VOL.35
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東京都
2025.2.13 – 2.26
和光 本店 アーツアンドカルチャー
2025.2.19 – 2.23
Kyoto Takashimaya
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2025.2.19 – 2.23
GALLERY Mus
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2025.2.22 – 2.27
寺田美術
李朝時代の朝鮮で盛んに作られた粉青沙器。その自然体の美は、日本に渡り数多の茶人に愛でられ、時代が下っても日本人の心を捉えて離さないでいる。なかでも育て甲斐のある器として賞玩されているのが、粉引茶碗だ。その柔らかな白は、使い手とともに時を重ねる中でいかようにも変化する、無限の可能性を秘めている。
鈴木大弓は、粉引の故郷である韓国で陶芸を学んだ経験を持ち、現在は伊賀を拠点に作陶に励む。すっきりとした形姿、細かく貫入の入った白い器肌が美しい本作は、伊賀と信楽にまたがる山間で採取したという赤土を用いて作られた。化粧土の薄い高台にほんのりと黒く顔をのぞかせる土味が品の良い趣を湛えている。どこまでも滑らかな白に映る茶は、このうえなく美しく引き立つであろうことは想像に難くない。使い手は、時が経つほどに味わいを深めるこの茶碗に、幾度となく新鮮な魅力を発見することだろう。