MUFG「KOGEI ARTISTS LEAGUE」開催決定
工芸トピックス VOL.30
展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
江戸時代に盛岡で作られ始めた南部鉄器。茶の湯を嗜む藩主が好んだ鉄瓶は、沸かした湯がまろやかになると評判を呼び、今では世界にその名を知られている。
そろばんの玉を模した意匠、しっとりと黒い鋳肌は、精巧に作られた鋳型に熱く溶かした鉄を流し込んで生み出される。鉄瓶は炭で焼いた後、漆を焼き付けて仕上げられ、錆を寄せ付けない。先人の知恵と技が宿る普遍の美は、現代の職人の日々の研鑽によりさらに研ぎ澄まされ、この先も世代を超えて残り続けていくだろう。