石川県が輪島塗の創造的復興に向けた官・民・産地共同プロジェクトを発表
工芸トピックス VOL.31
展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.1.16 – 1.26
セイコーハウスホール
東京都
2025.1.16 – 1.29
和光 本店地階 アーツアンドカルチャー
東京都
2025.1.17 – 1.31
HULS GALLERY TOKYO
京都府
2025.1.25 – 2.2
essence kyoto
唐津焼の歴史は古く、現代でも日本の代表的なやきものの一つとして知られている。広く人々に親しまれるそれは、「一楽二萩三唐津」という言葉があるように、茶陶としても聞こえが高い。
三藤るい作「黒唐津茶碗」は、表現の多様性に特筆される唐津焼ならではと言うべきか、「黒」の一言では言い尽くせないほどの豊かな表情を湛えている。胴部に思い切りよく刻まれた×の文様が漆黒の器肌に浮かび上がり、唐津で育まれた「黒」と「彫」の技法が互いを引き立て合う奥深い味わいが生まれた。高台の土見せも唐津焼によく見られるものだが、そこには三藤氏自ら採取したという土の質感が見事に表れており、彼女の作陶への妥協なき姿勢が伝わってくるようだ。
産地に根付いた技法を活かしつつも、個性豊かな見どころの多い本作。抹茶を点てれば、きっと鮮やかな緑が映えることだろう。